2013年11月21日木曜日

Leitz Summaron 3.5cmF3.5 (L)

 

 前回紹介した【沈胴エルマー】がバルナック時代『標準レンズ』のスタンダードなら、今回の【ズマロン3.5cmF3.5(L)】はライカ『広角レンズ』の代表選手と言える存在の一本かもしれません。
 コンパクトなレンズですが重量感があり、製造から60年が経過した今でもガチッとした剛性感は失せていません。絞りリングがヘリコイドと一体で回転する構造ですので、ピントを決めてから絞り値を変更する操作には若干の不便さを感じますが、広角系レンズですので絞り込んでパンフォーカスで狙うといった撮影手法が多いことからするとこの点も気にするほどの事ではなくなります。
 曇り玉も多いズマロンですが比較的綺麗な光学系のこの一本はコントラストも高くシャープな写りを味わえます。ただマイクロフォーサーズでは本来の画角を生かせていないので、やはりフルサイズ機で本来の写りを堪能してみたいという思いに駆られますね・・・【SONY α7】も発売になったようなので・・・。


 クリアな光学系という事ももあってなかなかシャープな描写です。


 曇天の元での撮影でコントラストも低くなりがちな条件ですが、発色が渋いというか、やや色のりが地味な印象です。


 シャープさはそこそこといった感じで、開放から2~3段絞っても大きな変化は見られませんでした。キレを期待するよりも、この甘さや柔らかさを生かす被写体を選び、オールドレンズらしい写りを楽しむ一本と言えるかもしれません。

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