以前に紹介した
エルマー3.5cmに次いでライツレンズ最初期の広角系【Leitz Hektor 2.8cm F6.3(L)】ヘクトールです。クロームメッキでコーティングなし大陸絞りの1939年製、74歳となる一本ですが光学系に酷い曇りや大きな傷も無くとても状態の良いレンズです。エルマー同様に絞りはレンズ前面に設けられた爪を操作するわけですが、このヘクトールは開放F値6.3の広角系ですので、絞りを操作して被写界深度を意図するよりも常にパンフォーカスで構図のみ意識しながらという撮影になりそうです。
エルマー3.5cmよりもさらに薄くフランジ面からレンズ先端までは約13mm、正に”パンケーキ”・・・とてもコンパクトなサイズですが手にすると精巧さと重量感が感じられる点は他のライツレンズ同様です。
発色もしっかりしておりシャープさも十分感じられ自然なコントラストは当初抱いていたイメージよりもかなり好印象の描写性能です。
28mmという広角レンズですからマイクロフォーサーズ機ではなく、やはりフルサイズ機でこのヘクトールを試してみたくなります。そう感じるのも試写する前に抱いていた先入観がガラッと覆されたてしまったからで、このキレとシャープさを本来の画角で存分に楽しんでみたくなる・・・これもオールドレンズの魅力であり魔力なのかもしれません。
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