ニッコールのライカLマウント【NIKKOR-H 5cmF2】、絞りリングが黒ペイントとなっている”黒帯”モデルです。オールメッキのモデルもなかなか存在感はありますが、形状が寸胴なのでやや面白味に欠けた単調なデザインという印象です。その点、このモデルは黒の絞りリングが外観上の大きなアクセントとなり、見た目にもグッとしまりが出て個性的なデザインに変化しています。
3群6枚構成のレンズが組み込まれた金属鏡胴はしっかりとした剛性感のある造りで、ヘリコイドの操作感も上質なものです。無限遠ロックのかかり具合もサクッとスムーズな感触ですので、実際の撮影時にもストレス無く使用することができる一本です。
最短で1.5feet(約45cm)まで近接できるという点もこのレンズの特徴です。
モノクロにすると 比較的高コントラストに見えます。
サイズ的にもデザイン的にもバランスのとれたコンビですね。黒ボディに乗ったクロームメッキのレンズがよく映えて、無限遠ロックノブも”オールドレンズ”らしさを強調させるポイントの一つとなっています。
この無限遠ロック機構ですが・・・∞付近で厳密にフォーカスを合わせたいときに"カチッ"とロックされてしまい微調整がし難いレンズもありますが、この【NIKKOR-H 5cmF2】はこのあたりがとてもスムースで∞付近調整のしやすいレンズと言えそうです。だたこれも現代のデジカメに付けて使用する時に気になってしまうだけのことで、当時レンジファインダー機でそこまで厳密に合わせることは不要だったのだろうとは思いますが・・・
40~50cmまで近接側に寄れるレンズということで、フォーカスリングの回転角も大きく、鏡胴の繰り出し量もこれだけあります。
近接性能を生かしグッと寄ってこんな画も可能です。
絞り開放ではやや甘い印象で、二線ボケの傾向も見られますが・・・
2段ほど絞るとシャープさはグッと増してきます。発色傾向は落ち着いた感じというか、やや渋いトーンだと感じます。
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