2015年11月17日火曜日
Leitz Hektor Rapid 27mm F1.4 (C)
黒ペイントのフード枠端が擦れて現れてきた真鍮地がヴィンテージ感を強く漂わせている今回のレンズは、ライツ製Cマウントシネレンズの1938年製ヘクトールラピッド27mm【Leitz Hektor Rapid 27mm F1.4 (C)】です。
クロームメッキに黒いフード枠というのが外観上の特徴で、ライツ製らしいがっちりとした造りがヘリコイド、絞りの操作感からも実感出来ます。小さなシネレンズでも絞り羽根は10枚構成となっており、各絞り値で綺麗な円形絞りが形作られるのも魅力です。以下、マイクロフォーサーズPanasonic LUMIX GX1での撮影サンプルです・・・。
絞り開放でも前後に大きくボケるといった印象は無いのですが、なんとも言えない柔らかな雰囲気が特徴的です。
中央付近のフォーカスポイントを見るとそれなりのシャープさが得られている一方、周辺や前後の描写が絶妙なゆらぎとなって画面全体に効果をもたらしているように感じます。
ノンコートレンズらしいかなり低コントラストな写りですので、モノクロではぼやけた印象になりがちです。ただ、あえて低いコントラストでもしっとりとしたトーンとして印象的な描写に生かすことが出来ないか色々と試してみたくなるレンズとも言えそうです。
派手で高彩度な色のりを期待するレンズではありませんが、順光下での落ち着いた発色は好印象です。
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