イカレックス35Sバヨネットマウントのウルトロン【Carl Zeiss Ultron 50mm F1.8(Icarex)】です。
前玉に凹レンズが採用されているのが特徴的な一本で、外観は以前紹介したテッサー【Carl Zeiss Tessar 50mm F2.8(M42)】と同様フォーカスリングとフィルター枠のクロームが目を惹くデザインとなっています。通称『凹みウルトロン』と呼ばれているこのレンズ、ボケが大きく柔らかいのに加えて解像度の高さが人気を呼んでいる理由のようで、オールドレンズ道に入り込んでしまった人にとって一度は試してみたいレンズの一本かと思われます。とは言っても、汎用的なM42マウントのウルトロンは人気の高さと流通量の少なさからかなり高騰気味のようですので、M42判の半額~1/3程度で調達可能なイカレックス35バヨネットマウント判のウルトロンでその描写を試してみようというわけです。
まず最初にファインダーをパッと覗いた一瞬で実感できるのが、開放付近でもしっかりとフォーカス部のキレの良さが現れているという点です。
少し絞り込むと画面全域でシャープさが際立ち、良好なコントラストと相まって気持ちの良い描写が得られています。
自然な発色と・・・
・・・画面全域での高い解像感が見て取れます。
この時期ならではのイルミネーション。点光源がもう少し柔らかな描写になるかと思いきや、密度の高いLED光ということもあってちょっと背景がうるさく感じる1カットです。
F8辺りまで絞り込んでの夜景ですが、画面中央付近をピクセル等倍で拡大してみると・・・
・・・とてもしっかりと解像されていることがよく分かりますね。このように解像度の高さを実感した後で、
近接側での開放の描写を見ると、薄いフォーカス部分のキレと柔らかなボケが生み出す空気感に『凹みウルトロン』の持つ万能性の高さが浮かび上がってくるように思えます。
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