2013年9月30日月曜日

CANON LENS 35mmF2 (L)


 アンバー系のコーティングがとても美しいライカLマウントの広角系【Canon CANON LENS 35mmF2(L)】です。
 外観は一見すると一眼レフ用レンズの様にも見え、Lマウントレンズの中では比較的控えめでシンプルな構成のデザインです。サイズ的にはレンジファインダー機にマッチするフィルター径40mm重さ120g程度のコンパクトさで、派手さはありませんが質感や操作感は手になじむしっかりした造りは実用でとても使い勝手の良いレンズです。


  広角系35mmでF2という明るいレンズなのですが、絞り開放からキレもあり十分なシャープネスが得られているという印象です。勿論絞り込めばさらにシャープネスは増していきコントラストも高く、ミラーレス一眼に装着しモニターを見ているだけで写りの良さに期待感が高まってくる一本です。

2013年9月14日土曜日

CANON LENS 50mmF2.8 (L)


 キヤノンのLマウント標準レンズ【CANON LENS 50mmF2.8(L)】です。ピントリングの白黒~ゼブラ模様が特徴的なデザインです。ゼブラ模様のレンズと言えば、以前に紹介した【Carl Zeiss Jena Flektogon】等のM42マウントレンズが思い浮かびますが、Lマウントレンズでゼブラ柄を纏ったモノは珍しく独特の雰囲気を醸し出している一品です。開放F2.8とそれなりの明るさのレンズですので、サイズもコンパクト(最大径約48mm長さ約45mm)で、レンズ前玉の径は約17mm、重量も128gと比較的軽く仕上がっています。ただロシア製レンズのようにチープさは無く、ヘリコイドの感触や絞りリングの操作感は良好で、ガタの無い組み付けや外観の仕上げの良さも感じられるレンズです。


 コンパクトな黒ボディのミラーレスにとても良くマッチするデザインとサイズ感で、重量バランスも丁度良く、実際に撮影する上でも使いやすく好相性の組み合わせですね。


 かりかりのシャープさはありませんが、解像感もボケ具合もコントラストもとてもナチュラル、マイクロフォーサーズのイメージサイズでは周辺部に気になる収差が見られることもないので、自然な描写性能を味わえるレンズです。


 逆光条件下ではコントラストの低下がはっきりと現れやすいレンズですが、室内でのフラットな光源下ではとても線のしっかりした描写となります。


 周辺部など極端な流れは生じていませんが二線ボケの傾向も見られます。

2013年9月3日火曜日

Leitz Elmar 3.5cmF3.5 (L)


 ライカエルマー35mmF3.5(#616274)~1946年製、Lマウント広角レンズです。

 レンズ構成:3群4枚
 最小絞り:f18
 最短撮影距離:1m
 フィルター径:36mm(19mm)

 前回紹介したヘクトール【Leitz Hektor 5cmF2.5】同様、絞り値は(3.5 4.5 6.3 9 12.5 18)と大陸式で、正面からパッと見た雰囲気はエルマー50mmF3.5を沈胴収納させた状態かのようにも見えますが、このレンズは固定鏡胴でとても薄く、パンケーキという表現がぴったりのデザインです。


 計測してみると前後長が約21mmで、フランジ面からレンズ先端までは約14mmという薄さです。小さく薄いパンケーキタイプのレンズならきっと小型のミラーレスに付けても似合うはずでしょうと、早速いつもの【Panasonix LUMIX GX1】に付けてみましたが・・・


 どうでしょうか・・・ややアンバランスな感じがします。マイクロフォーサーズマウントへの変換アダプタが分厚すぎるんですね。約10mmもあるマウントアダプターのせいでパンケーキらしさが削がれてしまいましたが・・・、アダプターが白(メッキ)だったらまた少し印象も違うかもしれません。


 エルマーの5cm用フード(FISON)を使用して【Leitz Elmar 3.5cmF3.5(L)】試し撮りです。(イメージサークルの小さいマイクロフォーサーズなのでケラレないと思いますが・・・)


 ピント合焦部の芯はしっかりとあるのですが、ハイライト側のエッジに滲みが出て全体的にフレア満載といった写りです。シャドー部の値を見てみると40前後となっていますので、しまりのない画像ということになります。(40/256ですのでシャドー側約15%の階調が再現されていないわけです。)このレンズの特徴として柔らかな表現を生かした被写体を選択するのがよいと思われますが、後処理でレベル補正をしてみるとどうなるか・・・


 黒つぶれしない程度に補正(シャドー部の値を40から8程度に)してみましたが・・・、多少しまりは出ますが、フレアは残るので全体的には柔らかな雰囲気ですね。シャープでハイコントラストな画像に慣れてしまった現在では逆にこの様な写りを味として感じることが出来るのもオールドレンズの楽しみだと思います。