ライカIIIfのアクセサリーシューに載っているのは、1938年~カール・ツァイス・イエナ製のターレット・ファインダー【436/70】です。「ライカにはライツ純正アクセサリーを合わせなければならない」という正統派ライカ道の方からするとちょっと邪道な組み合わせかもしれません。確かに前面のエッジの効いたクローム部分等を見ると直線的なCONTAXに合いそうなデザインとなっており、ライカには以前に紹介した【VIOOH】の方がお似合いなのは当然です・・・。残念ながら手元にCONTAXが無いという事情もあってこのIIIfに装着してみたわけですが、どうでしょうか・・・コンパクトなバルナック型ライカも一気に迫力が増し自己主張が強く前面に出て、外付けファインダーとしての機能性だけでなく、撮影時の気分までも高めてくれるという特殊な性質を持ったアクセサリーに思えてきます。
焦点距離は28mm、35mm、50mm、85mm、135mmの5種類に対応しており、
前面のクローム部分に細かくローレットが刻まれたリングを回転させると、各焦点距離毎にクリックポイントが設けられており、∞位置で停止します。
パララックスはクリックポイントのある∞位置から更にリングを僅かに回転させ微調整することで補正します。目安として撮影距離1m(28、35、50mm)の指標が刻まれています。(※85mmは撮影距離2mと1mに、135mmは撮影距離3mと1.5mの指標。)
実際のファインダー像は縦横中心に十字のラインが引かれているだけのシンプルな構成で、見え具合もとてもすっきりとクリアなのが印象的です。
視野枠が可変する【VIOOH】よりも【436/70】はターレット式ですのでかなり見やすく、実用的にも十分使える外付けファインダーだと言えそうです。またカメラに装着しなくてもファインダー単体で持ち歩き、撮影前に被写体の構図や画角の確認用という使い方としても生かすことが出来るかもしれません。