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2014年2月27日木曜日

Leidolf Schacht-Travenar 35mmF3.5


 以前に紹介したライドルフ・ロードマート用標準レンズの 【LEIDOLF LORDON 50mmF1.9】 ロードンに続き、今回は広角系35mmの 【Leidolf Schacht-Travenar 35mmF3.5】 トラベナーです。ロードン50mmF1.9はエナ社製でしたが、このトラベナー35mmはレンズ正面の銘板にも刻まれているようにシャハト社製となります。35mmレンズの割にちょっと大きく見えるかもしれませんが、根元部分の太くなっているところはライカLマウント用アダプターですので、レンズ単体では・・・


・・・この様に鏡胴部分は薄いレンズとなります。後玉部分が約15mm飛び出ているので全長約34mmに対し半分近く張り出している構造となっています。ローレットが刻まれている薄いリングが二つ見えますが、前側がピントリングで根元側が(スピゴット式マウント)レンズ固定用リングです。レンズ最前端に設けられた黒いフィルター枠部分が絞りリングとなっており、とても細いため操作性が良い方ではありませんが見た目にはすっきりとシンプルなデザインに仕上がっています。アダプターを介してライカLマウントになるわけですが、距離計連動はありませんのでバルナックライカに付けてもピントは目測合わせとなります。


同じ35mmのシュナイダー・クセノゴン(L)はピントのピークがとても分かりやすいレンズでしたが、このトラベナーはクセノゴンに比べるとややピント合わせをしづらい感があります。と言うのもまずピントリング自体がとても細くレバーも付いていないという点が一つ、そしてヘリコイドの回転角が大きい(約320度くらい)という点です。レンズ自体のシャープネスが起因しているというよりも操作性の点でピント合わせのしやすさに差が出ているように感じます。


 シングルコートのレンズですが順光条件では色のり、コントラスト、シャープネスいずれも十分な描写を見せてくれていると思います。


 こちらのカットは周辺光量の落ちが見られますが、発色は自然でとても好印象です。

2013年12月16日月曜日

Leidolf LORDON 50mm F1.9 (L) ~その2

 フルサイズミラーレス一眼 【α7】 に 【Leidolf Lordon 50mmF1.9】 をセットして試し撮りです。このレンズの特徴や写りも気になるところですが、同時にα7の操作性や、フルサイズでの画角についても気にしながら慣れながらの撮影となりました・・・

 絞り開放で前後のボケがどのような雰囲気になるか縦位置構図としてみましたが、背景の木々などを見ても大きなボケといった感じではなく、少しざわざわした印象もあり、柔らかくなだらかなボケ味ではなさそうです。一方、開放でも合焦部はかなりシャープでキレを感じる描写です。わんこの顔部分をピクセル等倍で切り出してみると・・・


 十分な解像感が得られていると思います。PCモニター上でピクセル等倍で鑑賞していると、ついもっともっとと解像度に対する欲求が際限なく高まっていくのですが、2400万画素でも十分かなと感じています。決してローパスフィルターレス3600万画素モデルの 【α7R】 を買えなかった僻みではありません(笑)
 このレンズのヘリコイドはとても軽いので(スカスカという感触ではなくウルトラスムースと言える軽快でしっとりとしたトルク感です)、α7のピーキング機能を使ったマニュアルフォーカスアシストによりピント合わせは素早く全くストレス無く撮影出来るのが好印象です。


 発色はやや渋いかなというのが第一印象ですが、ビビッドな色の被写体をRAWデータで試したり、α7の各モードも使ってみてからという評価になりそうです。
 こちらも合焦部をピクセル等倍で切り出してみると・・・


 コントラストもまずまずシャープさも十分感じられて操作性も良いこのロードン、フルサイズでどんどん使ってみたいレンズです。

2013年12月14日土曜日

Leidolf LORDON 50mm F1.9 (L)

 今回はちょっと珍しいレンズです。
 1920年代に顕微鏡などの精密機械製造会社として設立され、後にカメラも製作することになったドイツの 『Leidolf/ライドルフ』 というメーカーですが、1950年代後半~に製造されていたレンズ交換可能なレンジファインダーカメラ 『Lordomat/ロードマート』 用レンズの 【LEIDOLF LORDON 50mmF1.9】 です。
 ロードマートシリーズの交換レンズは35mm、50mm、90mm、135mmの4種類が用意され、シュタインハイルなど他社から供給されていたとの事ですが、今回の 【LORDON/ロードン】 はドイツ・ミュンヘンのエナ社が製造しライドルフに供給していた物のようです。
 ライドルフがカメラの製造を行っていた期間は戦後の1949年から始まり1962年には撤退したそうなので、カメラ本体に加えレンズ自体もあまり見かけることがないのは製造本数自体がそう多くないからなのかもしれません。
 またライドルフはこのレンズの銘板を見ても分かるようにライカの 『エルンスト・ライツ社』 と同じドイツ・ウェッツラーにあったというのも興味を惹くポイントです。戦後1949年頃のライツはすでにカメラメーカーとしての世界的地位をしっかりと確立していたわけで、バルナック型からM型へと移行していく頃です。そんな時期にライツを横目にカメラ製造を行った当時のライドルフ社の経営者と技術者たちの想いはどんなものだったのか・・・何か面白そうなエピソードが隠れていそうで興味は尽きません。


 このレンズの面白いポイントの一つはレンズマウントです。ロードマートのマウントはレンズ基部に設けられたリングを回して締め付ける方式なのですが、本レンズにはライカLマウント用のアダプターが付いています。

 当時からライカLマウントに付けるために製造販売されていた物なのか?近年になってワンオフで作られた物なのか詳細は不明ですが、アルミ削り出しのアダプターは内面反射防止の塗装も施されており、しっかりとした造りです。いずれにしてもライカLマウントになることで現代でも生かされているこの珍品レンズを早速 【SONY α7】 へ装着してみたところ・・・


 どうでしょう・・・かなり格好良い組み合わせだと思います。クロームメッキにヘアライン処理されたフードが見た目には結構派手なのですが、とても重厚な造りで質感も高いのが嬉しいですね。またα7との重量バランスも良好でとても快適に撮影することが出来ました。
 次回はこの【LEIDOLF LORDON 50mmF1.9】の試し撮り結果です。