2014年1月3日金曜日

国産Lマウント 周辺光量

 年末に3本続けて紹介した、1950年前後の日本製ライカLマウントレンズの周辺光量について、少しだけ比較テストしてみました。まずはそれぞれ絞り開放でのサンプル写真を・・・

  ■Chiyoko SUPER ROKKOR 45mmF2.8(L)

 
  ■Sankyo Koki W-KOMURA- 35mmF2.8(L)
 
  ■Olympus Zuiko C.4cmF2.8(L)
 
 
被写体も異なり描写の単純比較は難しいところですが、周辺光量だけを着目すると3本共しっかりと低下が見てとれます。”空”のように比較的均一で分かりやすい被写体でなくても、この様に極端な減光が見られるとなると、絞り開放付近での撮影時には少し意識しておく必要がありそうです。では数値的に見てどの程度の減光度合いなのかを確認するために、出来るだけフラットな状態の被写体としてホワイトのペーパーでテストしてみました。


 3本共開放では予想以上に周辺部が落ち込んでおり、絞り込むことで徐々に解消されていく状況がよく分かります。F5.6~F8辺りでほぼ気にならないレベルになっていますが、スーパーロッコール45mmだけは最小絞りF16でも四隅がケラレているように見えることから、イメージサークル自体が他の2本よりも小さいと言えそうです。
 絞り開放時、中央部分を100%とした場合の四隅最周辺部のレベルは、スーパーロッコール45mmが約25%、ズイコー40mmが約20%、Wコムラーが約17%という結果で、焦点距離に相関した減光度合いになっています。ちょっと落ち込み方が大きいのでレンズ本来の特性と言い切ってよいのか、アダプターやカメラ側の影響などがないのか、本来のフィルム機でも同様な結果が現れるのか・・・いくつか気になるところですが、機会があれば今後も他のレンズで同様のチェックをしてみようかと思います。

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