2014年6月19日木曜日

キャノン セレナー 28mm F3.5 (L)


 1950年代、ライカLマウントの広角国産レンズ【Canon SERENAR 28mmF3.5(L)】キャノン セレナー28mmF3.5です。前回紹介した【W-NIKKOR・C 2.8cmF3.5(L)】とほぼ同時代、同スペックの広角レンズとなります。
 真鍮にクロームメッキされた鏡胴はとても美しく、梨地仕上げの絞りリングが外観のちょっとしたアクセントにもなっており、シンプルだけれども洗練されたデザインのレンズだと思います。
 コンパクトなLマウント広角レンズ全般に言えることですが、リングがどうしても細くなるため操作性に関しては慣れが必要です。このセレナー28mmもピントリングはかなり薄く2mmに満たない幅のローレットが刻まれているだけなので、無限遠ロックを兼ねているノブを手掛かりに操作するのですが、絞りリングのローレット加工部分と重なる箇所があるため、絞り操作がし辛いポイントがあります。(といっても広角系レンズですので、ある程度絞り込んでパンフォーカス気味での撮影スタイルであればそれほど気にする事は無いのですが・・・。)
 この様に細いリングの操作性に関しては如何ともしがたい点はありますが、ガタが無く均一でスムーズなトルク感のピントリングと、クリックストップが設けられカチッと決まる絞りリングの操作感は決してライツレンズにも引けを取らない造りの良さと品質の高さを実感することが出来る一品です。
 

 予想以上にカチッとシャープな描写が得られています。



 絞り開放からピント面はとてもシャープで、周辺の光量落ちも気になるほどでは無くクリアな写りです。


モノクロでも・・・、


 カラーでも・・・、とても自然で画面全域抜けの良い描写を見せてくれるセレナー28mmF3.5です。

0 件のコメント:

コメントを投稿