2014年4月14日月曜日

INDUSTAR-22 5cmF3.5 (L)


 沈胴式ライカLマウントの旧ソ連ロシア製レンズ【INDUSTAR-22 5cmF3.5(L)】インダスター22です。以前に【Panasonic LUMIX GX1】との組み合わせでご紹介しましたが、今回はフルサイズ【SONY α7】とのコンビです。ロシア製レンズば当たり外れがあってモノによってかなり性能が異なるとよく言われます。要するに製品のバラツキが大きいのだと思いますが、果たして今回のインダスター22は当たりなのか外れなのか、フルサイズ画面全域で確認出来るのでちょっと楽しみです・・・。


 やや逆光気味の条件で満開の桜をバックにワンコを手前に置いてみました。ほぼ絞り開放ですがピント面はとてもシャープで十分なキレを感じさせてくれます。ややワンコの色が偏っているように感じるのは、ホワイトバランスがオートですので背景の薄いピンクに引きずられた影響かもしれません。


 F5.6辺りまで絞ってのチューリップです。花びらの赤が一部完全に飽和していますが発色とコントラストはなかなか良好だと感じます。


 絞り開放での桜・・・50mmF3.5の割に被写界深度が浅く感じられます。花びら周辺にハロも無くキレの良いクリアな描写を見せてくれています。


 ”絞り開放では良好な描写を得られない”との評価もあるようなインダスター22ですが、この個体は『当たり』だったのか全体的にとてもシャープでクリアな写りになっていると感じます。太陽光が入射するような逆光では盛大にフレアやゴーストは出てきますが(それはそれで面白い画になるのですが)、半逆光程度であればフードを装着することでしっかりとコントラストの効いたキレのある描写となり色のり良い写りが得られていると思います。ただ一つ感じたのはコントラストが高いことで逆に繊細な線描写がやや劣っているのかなという点です。この点は赤エルマーや沈胴ズミクロンで『ワンコ』を撮った時に特に感じるのですが、毛並みの一本一本が自然なトーンで「艶」を感じるか感じないかの微妙な差となって現れてきます。今後、こんな解像度に対する印象も覆してくれる『大当たり』のインダスターに巡り会うことが出来るのでしょうか。製品のバラツキや個体の善し悪しがあることで期待と喜びが生まれる・・・オールドレンズに嵌ってしまうやっかいな(でも楽しい)ポイントでもありますね。

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