2012年10月26日金曜日

Industar-61 53mmF2.8 (L)


 前回に引き続き旧ソ連ロシア製のLマウントレンズ、インダスター【Industar-61 53mmF2.8(L)~FED】です。

 レンズ構成:3群4枚
 最小絞り:f16
 最短撮影距離:1m
 フィルター径:40.5mm


 前回紹介したIndustar-22と並べてみました。大きさは22よりも一回り大きく固定鏡胴なので存在感はありますが・・・、重量を計ると22が120gで61は130g、ほぼ同じ重さです。61の方が大きいので実際に手にした印象では22よりも軽く感じる程です。鏡胴の外形寸法(ピントリング径約53mm)の割にレンズ径が小さいのと鏡胴がアルミ製というのが軽さの要因なんですね。


 ヘリコイドリングの端と鏡胴の端に少しずつアルミ地が出ておりデザイン上のアクセントになっています。距離スケールはオレンジ色、深度目盛りが黄色、絞り値が白と色分けされているのが若い世代(1980年代生まれ?)のオールドレンズという印象ですね。


 正面から見ると外径の割にレンズ口径が小さいのがよく分かります。銘板の刻印文字もサイドに刻まれたスケール値同様にラフな仕上げです。


 ヘリコイドの動きはスムースで、絞りリングのクリックストップもカチッとしているのですが、アルミ鏡胴の軽さのせいか操作感としてはどうしても安っぽい印象になってしまいますね。黒ボディに黒レンズ、見た目のマッチングはなかなか良いと思うのですが・・・。


 写りはフレアっぽさが見られやや甘い感じの印象で、よく見るとエッジ部の滲みが見られ、所謂ねむい画質かもしれません。ただ光線の状況によっては色のりも悪くなくコントラストもまずまずの結果が出ていると思います。レンズの状態を見たところ後玉は曇りなども無く綺麗な状態なので、前玉の軽い拭きキズが影響しているのかもしれませんが、これもレンズの特徴として柔らかい表現を狙いとして楽しむ一本かと思われます。
 Industar-22同様、お手頃価格で気軽に楽しめるロシア製レンズ【Industar-61 53mmF2.8(L)~FED】でした。

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