2012年10月2日火曜日

Leitz Summitar 5cmF2 (L)


 ライツ ズミタール5cm F2(#723704)~1949年製、当時では大口径(F2)の沈胴構造のライカLマウント標準レンズです。

 レンズ構成:3群6枚
 最小絞り:f16
 最短撮影距離:1m
 フィルター径:36mm


 先に紹介しました赤エルマー(5cm/F3.5)と同じ50mm標準レンズなのですが、開放F2を実現する大口径化により外観は一回り大きく存在感があるデザインとなっています。台座部分の厚みが1cm以上あるのでかなりがっちりした雰囲気があり、実際に手に持ったときの重量感もしっかりあってオールドレンズらしさを感じることができます。絞りや距離表示の刻印はシンプルに指標が刻んであるだけ、真横から見ると漢字の”工”を太くしたという直線的な形・・・『Germany』らしさを強く感じる外観形状です。


 絞りリングはレンズ前部に設けられ、各絞り値でのクリック停止位置が無いタイプで、10枚の絞り羽根がスムースに動き円形絞りを可変させます。ピントリングは無限遠ロックが付いた構造で、こちらもスムースな操作感となっています。




 このレンズの描写力もなかなかのもので、絞り開放からピント面はシャープ、自然なボケ味もあり(光線状況によっては所謂グルグルぼけっぽさも現れますが)、絞り込んだ時の解像感はとてもしっかりした印象です。特に順光条件での色のり、コントラストは非常に良く感じられます。
 エルマーの様な可愛さは無いけれど、”モノ”としての質感や、味わいを十分堪能出来るオールドレンズの面白みが凝縮された【Leitz Summitar 5cm F2】でした。

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