2014年10月9日木曜日

Kodak STEREO Camera

 今まで全く興味が無かったり特に関心も持っていなかったのに、ふとあるタイミングから急に気になりだして妙に意識してしまう事があります。自ら意図的に探し当てたわけでもないのに、自分の持っているゾーンに向こうの方から自然と入り込んできた様な感覚、そんな感覚でやってきたのが今回の一品・・・アメリカ・コダック製の【Kodak STEREO Camera】ステレオカメラです。


 チョコレートブラウンのカラーや正面のロゴがいかにも1950年代のアメリカンテイストを漂わせていて、半世紀以上経過した今でもデザインが”生きて”います。距離計が無いため高さが抑えられていることで横長のワイドボディがステレオカメラらしさを強調しています。また中央に設けられたファインダーレンズ下部には水準器が置かれ、この緑色も正面から見た際のデザインのアクセントとして効いています。
 このステレオカメラ、実際に手に取るまではチープでトイカメラ風な構造なのかと想像していたのですが、重さは700g以上あってとても重量感に溢れた造りとなっています。ステレオカメラの同時2コマ撮影というフォーマットを考えると、フィルムの平坦性やレンズ取り付け精度のためにしっかりとしたシャーシーが必要であるという点と、左右レンズのフォーカス、絞り、シャッター機構を連動させる事を考えると重くなって当然なのかもしれません。


トップカバーとボトムカバーのピンストライプも外観デザインを引き締めるポイントとなっていてアンティークな雰囲気を醸し出しています。
 

 レンズはアナストン35mmF3.5、距離計はなく目測測距で最短撮影距離は1.2m、シャッター速度はB、1/25、1/50、1/100、1/200、絞りはF3.5~F22というスペックです。巻き上げノブを回しコマ送りと同時にシャッターチャージされるので、撮影手順はシンプルで使いやすいと言えそうです。135フィルムを使用し、23mm×24mmのリアリスト判フォーマットですので現代でも十分に実用可能な【Kodak STEREO Camera】です。

0 件のコメント:

コメントを投稿